オンラインサロン運営を盛り上げるモチベーションとの関係(内発的動機付けと外発的動機付け)

チームづくりの記事

コロナ自粛期間中の週末はお出掛けができなかったので、息子たちと近所の広場で遊んでいました。

息子たちはキャーキャー叫びながら走り回っているのに対し、僕はいまいち気分が乗りきらずに別のことを考えながら遊んでいました。その時、ふと気がついたのです。子供はあんなに楽しんでいるのに、なんで僕は楽しめていないいのだろうと。

僕と子供たちのモチベーションの違いに気づいてしまいました。

これを深掘るとコミュニティを運営する上でも絶対に役立つと思ったので、自分の心の状態を記憶したまま家に帰り、モチベーションについて研究しました。

大人と子供のモチベーションの違い

うちの息子たちは何もない広場でもケラケラと大声で笑いながら走り回っている。家にいる時は紙とペンがあれば1日中ずーっと絵を描き続けている。

そんな彼らには、外部の環境によって左右されないポジティブなモチベーションがあることに気がついた。

一方、広場という何もない空間で楽しみを見いだせずにいた僕は、明らかに環境に左右されていたというわけです。

ここで僕は、「モチベーションの維持を自分の内面に求めているのか、外部に求めているのか」という違いに気がつきました。

モチベーションと動機づけの意味

そもそもモチベーションとはどんな意味なのでしょう。

モチベーションは日本語で、「動機を与えること」「動機づけ」という意味があります。物事をおこなうにあたっての意欲、やる気もモチベーションです。

「動機づけ」とは、心理学の世界では、「人が目的や目標に向かって行動を起こし、達成するまでその行動を持続させる心理的な過程」を表すものとして使われています。

3つのモチベーションとは

アメリカの副大統領であったアル・ゴア氏の首席スピーチライターを務めたダニエル・ピンク氏が2009年に書いた「Drive:The Surprising Truth About What Motivates Us」の日本語版である「モチベーション3.0、持続するやる気をいかに引き出すか!」という書籍の中で彼はモチベーションには3つの種類があることを説明しています。

1つ目のモチベーションは、簡単に言えば生存にかかわるモチベーションです。生理的動機づけと呼ばれています。お腹が空いたらご飯を食べようとする、眠くなったら寝ようとするといった生存するために必要な動機づけです。

2つ目のモチベーションは、外発的な報酬によるモチベーションです。外発的動機づけと呼ばれています。昇進したいから仕事をする、叱られるのがイヤだから勉強をするといった自分自身の損得に基づいた動機づけ。言い換えると、「外からの刺激によって対象者を頑張らせる動機づけ」です。アメとムチ、ニンジン作戦はこれに該当しますね。

3つ目のモチベーションは、内発的なモチベーションです。内発的動機づけと呼ばれています。楽しいからやりたい、成長したいから頑張る、好きなことだから何時間でも没頭してしまうといった人間の内側から湧き出てくる動機づけを指します。

外発的動機付けとは

先ほども書きましたが、「外からの刺激によって対象者を頑張らせる動機づけ」です。職場でありがちなのは、ニンジンをぶら下げて走らせる方法ですね。僕はモチベーションについて詳しく理解する以前は、子供たちに「テストで3回連続で100点を取ったら任天堂Swichを買ってあげるよ」という感じで使っていました。

でも、ニンジン作戦はポジティブ心理学の観点でみても幸せへの寄与度が薄いことが分かっているので、物欲を満たすような報酬を与えることを避けるようにしています。家族や社員、コミュニティメンバーの幸せの作り方については、こちらの記事も参考にしてもらえると嬉しいです。

外発的動機付けのメリット

外発的動機づけのメリットは、たくさんあります。

例えば、汎用性がある(例:ディズニーランドに行けばみんなが喜ぶ)ので、誰でも実践しやすいのが特徴です。遊びに対して思考停止している方でも楽しむことができますね。

職場では、仕事に対する意欲や関心が薄い人のモチベーションUPに使われがちです。目に見えて分かりやすい報酬があるので、使う方も楽ですし、使われる方も動機づけされやすいので非常に便利な仕組みです。

外発的動機付けのデメリット

報酬を手にしてしまうと気持ちが切れやすいので、持続力が不安定なのが特徴です。社員に自主性や創造性が芽生えても、報酬を与えてしまうと社員のやる気を妨げてしまう可能性もあります(アンダーマイニング効果)。

外発的動機づけで社員を動かしている会社は、社員のモチベーションを維持するためにコストを使い続けなければならないデメリットがあります。会社組織の報酬・評価制度は外発的動機づけの代表例ですね。

内発的動機付けとは

自分の内側からの要因によっておこる動機づけです。金銭や物品、賞賛を得られるという外側からの動機付けと異なって、好奇心や探求心が軸になっています。

うちの息子の例でいえば、「遊びたいから公園で走り回る」というように活動すること自体が目的になっています。

「私は一日たりとも、いわゆる労働などしたことがない。何をやっても楽しくてたまらないから。」これはトーマス・エジソンの名言なのですが、自分が心から楽しみながらやっている仕事は、もはや仕事ではないのですね。

これが内発的動機づけのすごさです。

内発的動機付けのメリット

最大のメリットは、心の満足感を得られることです。自分がやりたいことをやる。これは非常にシンプルなのですが、人間が生きていくうえでの生きがいになるものだと思っています。

自分がやりたいことをやっているので持続性があります。

内発的動機付けのデメリット

とある事柄を好きになるかどうか、興味や関心を持てるかどうかは不確実なことで、内発的動機づけは意図的に持つことができないのです。

運命の出会いというと大袈裟ですが、自分が好きなこと夢中になれることとの出会いは尊いのです。内発的動機づけによって行動する何かを見つけられた人は非常に幸運なのです。

豊かな時代に生まれたミレニアル世代やZ世代は、子供の頃から外発的動機づけ優位で生きてしまっているので、「やりたいことが見つからない難民」がたくさんいます。

僕の周りにいるサラリーマンのほとんど全員が自分のやりたいことを見失っています。コミュニティ運営に出会う前の僕もそうでした(笑)99%のサラリーマンが内発的動機づけを持っていないのではないでしょうか。

僕の働き方とモチベーションの関係

 僕の人生の出来事を「外発的動機づけ」と「内発的動機づけ」で分析してみました。

僕がサラリーマン1年目に立てた目標は「社長になる」ことでした。誰よりも認められて最速で昇進をするぞ。という外的な目標を定めて、外発的動機づけで社会人人生がスタートしました。たまたま仕事が良くできて、トントン拍子で昇進をして、お給料も増えてそれがモチベーションの源泉だった時代です。

23歳の時、会社に入って初めて恩師と呼べる方に出会いました。恩師と一緒に会社の経営を建て直すプロジェクトをやりまして、ん百億円の赤字をん千億円の黒字にする仕組みをつくりました。

目標が高かったので、それが労働時間に跳ね返って、毎日のように午前0時まで働いていました。それでも、この人についていけば自分は成長できるかもしれないという想いと、成長実感もあって、この頃は成長するのが楽しみで内発的動機づけが発動していて、疲れ知らずで夢中に働いていました。

その後、僕が他の部署に引っ張られてしまったため、恩師と離れてしまったのを境に、そこで僕は気持ちの糸が切れてしまったのを覚えています。内発的動機付けは結構簡単に崩れやすいのです。

順調に昇進し続けてエリート街道にまっしぐらだったのですが、31歳の時に「昇進よりも起業したい」という熱が高まってしまいまして、昇進・昇給というニンジンが僕には効かなくなってしまったのです。

31歳以降の僕は昇進・昇給という外発的動機づけに興味がない。かと言って、何かしたいけど何をしたいのか分からないので内発的動機づけも発動しないという迷走期に突入しました。

内発的動機が発動しそうな仕事/プロジェクトを選んでは手を出してみりものの、心が踊らないから止める。やり始めては止めを繰り返していました。内発的動機づけとの出会いはなかなか難しい。

そんな僕の転機になったのが、元吉本興業の伝説の女性マネージャーである大谷由里子先生との出会いであり、「第8回全国講師オーディション」でした。

全国講師オーディションに出場したことで、久しぶりに自分の気持ちにスイッチが入ったのを覚えています。結果的に、ファイナリストに選ばれて全国大会に出場し、TSUTAYAさんから特別賞をいただきました。

この時は、毎日のように講演台本づくりをしていて、講演台本を作っている時はフロー状態でしたね。

その翌年には、複数のオンラインサロンを運営する機会に恵まれました。僕はコミュニティ運営をしている時が1番愉しんでいる瞬間で、内発的動機づけで動いています。

このように外発的動機付けは内発的動機付けに昇華したり、あるいは内発的動機付けは簡単な外的要素で崩れてしまったりを繰り返してきたのです。

外発的動機付けを昇華させて内発的動機付けを高める方法とは

自分の体験や研究をする過程で、内発的動機づけを高める方法が分かってきたので3つほどご紹介します。

その1:憧れを持つ

あの人のようになりたいという憧れは内発的動機づけになります。例えば、僕の若かりし頃がそうであったように、「恩師のように仕事ができるビジネスパーソンに成りたい」という目標が定まると、『昇進・昇給<成長』という公式が成りたつようになります。

その2:決定権がある

人は自分が関係しているもの、自分で決定できるものに対して、内発的動機づけが高くなる傾向があります。例えば、他人から指示されたことをもくもくと作業するよりも、自分の意見やアイデアが採用されたり、たとえ採用されなくても一緒に考えるプロセスが加わるだけでも内発的動機づけが高くなります。

その3:成功体験をする

内発的動機づけを高めたい場合は、簡単な課題からスタートして、「やれば出来る」という成功体験を重ねることで高くなっていきます。いきなり高い壁(ハードル)を越えようとせず、小さな一歩で自分の自信とやる気を育てていきましょう。成功して褒められることで本気スイッチが入ることがあります。

この3つはオンラインサロンの運営でも大切な要素で、「オーナーが憧れの的になる」「メンバーに決定権を渡す」「成功体験が積める場を用意する」という3つはオンラインサロンを活性化させて、盛り上げるためにとても重要です。

ぜひ工夫して取り入れてもらえたら嬉しいです!

 結論:僕は外発的動機づけ人間だったのだ

息子たちと広場で遊んだ時の僕は紛れもなく外発的動機づけ人間でした。大地と太陽と草以外は何も無いじゃないか。走り回るだけなんて何が楽しいんだ。と、環境を理由にモチベーションが上がらない言い訳をしていたのです。

それに比べて、息子たちは楽しいから走り回っていたわけです(何もない広場でもパパと一緒にいるだけで楽しいってこと。泣けますね)。

僕は、子供たちの心のすばらしさ、内発的動機づけのすばらしさに気づきました。これをきっかけに、人生を楽しむなら絶対に内発的動機づけが必要だ!と感じたわけです。

オンラインサロンに入会を考えている方へ

あなたが入会を検討している動機を客観的な視点で考えてみましょう。入会をしたいと考えている動機が、内発的動機づけなのか、外発的動機づけなのかを自己理解した上で入会をするとその後の楽しみ方が定まるのでオススメです。

内発的動機づけで入会した方は自己成長や愉しむことにフォーカスをして活動すると良いですし、外発的動機づけで入会した方はニンジンを獲得するために活動をすると良いと思います。

オンラインサロン運営で失敗しないために気をつけるべきこと

内発的動機づけで動いているメンバーに対して、感謝心や親切心で報酬を与えるサロンがあります。これは止めた方が良いのです。その理由は、アンダーマイニング効果です。

アンダーマイニング効果とは

アンダーマイニング効果(アンダーマイニング現象ともいう)とは、内発的に動機づけられた行為に対して、報酬を与えるなどの外発的動機づけを行うことによって、モチベーション(やる気)が低減する現象です。

例えば、好きで勉強をしている子供に対して金銭的な報酬を与えると、やる気がなくなってしまうというもの。抑制効果とも言われています。

かつての僕も、息子たちに「テストで3回連続で100点を獲ったら任天堂Swichを買ってあげるよ」というニンジン作戦を使っていましたが、それが子供の自主性を奪ってしまう危険性があることに気づき、今は止めました。

内発的動機づけは非常にもろくて、外的要因(報酬・強要・脅し・監視・競争・評価など)によって簡単に抑制されてしまうのです。

ベストな運営方法は、コミュニティメンバー個々によって接し方をコントロールするのが良いのですが、ただしそれはすごく難しいので、一事が万事で「コミュニティには、お金という報酬はもちこまない」という方針がBetterです。

まとめ:コミュニティを活性化させる方法

今回はコミュニティを盛り上げるために、モチベーションについて深掘りをしました。コミュニティメンバーに愉しんでもらうためには、内発的動機付けと外発的動機付けを意識した設計が大切です。

お金という報酬を持ちこんでしまうと、内発的動機付けを壊しかねないので注意してくださいね。コミュニティ運営の初心者は、お金を持ちこまないのが良いと思います。

それと、コミュニティを盛り上げるためには、「イノベーター理論」と「キャズム理論」の要素も大切です。これについては、こちらの記事でまとめていますのでご覧くださいね。

それでは素敵なコミュニティライフをお楽しみください!
最後までお読みいただきありがとうございました。