【ファンづくり】役に立つものより意味があるものに価値!リピーターとファンの違いとは?

ファンづくりの記事

「リピーター」と「ファン」の違いとは?

似たような言葉ですが、リピーターとファンは異なります。
Goo辞書でリピーターとファンのそれぞれの意味を調べてみました。

  • リピーターとは、繰り返す人。特に海外旅行などで同じ地を再び訪れる人。また、同じ商品を気に入って再度購入する人などにいう。
  • ファンとは、スポーツや芸能、または選手・チーム・芸能人などの熱心な支持者や愛好者。ひいき。

リピーターは「利用頻度」に着目しますが、ファンは「思い入れの状態」に着目をします。

リピーターの中にもファンと呼ばれるに相応しい方もいますが、便利だから利用するという機能軸でリピートする方も含まれます。繰り返しになりますが、ポイントは利用頻度なのです。

ファンは「思い入れ」に着目しているので、「同じ買うなら、この人から」「この人から買えば間違えない」というマインドを持っているものです。

散々いろいろなところで言われていますが、僕自身もこれから大事なのはファンを増やすことだと思っています。そういう前提で地域とのイベントを仕掛けています。

セブンイレブンが人気の理由とは?僕がコンビニに通う目的

僕が繰り返し通う場所の1つに「近所のセブンイレブン」があります。近場にはミニストップと、ファミリーマートもあるのですが、もっとも利用頻度が高いのがセブンイレブンです。

その理由は「品揃えがいい」からです。もう少し具体的に言うと、買うものが決まっている場合はもっとも近いミニストップを選択します。逆に、「何かほしいけどお店に行ってから決めよう」という場合はセブンイレブンを選択します。

このように商品の選択肢の多さでセブンイレブンを利用しています。

しかし、僕はセブンイレブンに対して特別な感情があるわけではないので、リピーターという位置づけです。

僕がプロ野球ファンになった理由!口コミが大切でファン拡大

僕が小学2年生の時に、プロ野球日本シリーズで西武ライオンズvs読売ジャイアンツの試合が開催され、4連勝で西武が日本一になりました。このシリーズが始まる前に西武ファンの友達から「絶対に西武が勝つからお前も西武を応援しなよ」と言われまして、テレビで応援をしていたところ4連勝をしました。

気が合う友達から勧められた(口コミ)のでテレビで野球観戦をして、そのままなんとなく西武ライオンズに興味がわきました。

翌年、学童野球を始めた僕は、この時の西武ライオンズの強さが「フック」になり、お気に入りの球団になりました。その後は自分と打順が同じだという理由で、辻初彦選手の打撃フォームやプレースタイルを研究しているうちに、ますますのめり込むようになりました。両親に頼んで西武球場に連れていってもらい、試合観戦そっちのけでグッズを買いこんだものです。

ファンベース!ファンの定義が進化

先ほどのgoo辞書よりも更に進化したファン理論について、私が尊敬する佐藤尚之さんがこのように仰っています。

ファンとは「企業やブランド、商品が大切にしている価値を指示してくれる人」です。

佐藤さんが提唱される“ファンベース”という考え方の中には「ファンがファンを新たに作ってくれるから」というものがあります。先ほどの西武ライオンズの事例でも、僕は友達からの口コミによって西武ファンになりました。

そして、僕が所属していた野球部は口コミによって「西武ライオンズファン」だらけになりました。その結果、「みんなで試合を観に行こう」という話になり、みんなで西武球場に行きました。

その時、バックスクリーンに「歓迎!太田南小学校野球部」(←確かこんな感じ)と文字を映してもらったことで、ますますみんながファンになりましたというオチです。

この当時でさえ口コミの威力はすさまじかったわけですが、今は世の中に情報やエンタメが溢れかえっていて、生活者が新しい商品やサービスに出会うきかっけとなるのは、自分と価値観の近い友人からの口コミなんですよね。そういう意味でますます口コミのパワーが見直されています。

企業や地域がファンづくりで大切な2つのこと!

僕がファンづくりで大切にしていることがあります。

それは「あなたは誰ですか?」という問いです。これはお客様に対して、「役に立つ」という機能面へのアプローチではなく「意味がある」という感性価値にアプローチするための問いです。

『「役に立つもの」と「意味のあるもの」の違い』とは?

長年、僕はメーカーで商品企画に携わってきました。例えば、ある自動車メーカーが新しいが商品を開発するときに、「カローラ」をベンチマークしたところ、自動車が売れなくなってしまったと。

その理由は、平均点を重視する商品をベンチマークしたことで、もともと持っていた商品の良さが消えてしまい、悪い意味で「味気なくなってしまった」ためです。カローラをベンチマークしたために、そのブランドで持っている価値が殺がれてしまったのです。

これは、山口周さんが仰っている『「役に立つもの」と「意味のあるもの」の違い』をはき違えて失敗した事例だと思っています。

購入する「意味があるもの」が選ばれる!商品企画の本丸とは?

こちらは横軸が「意味がある/ない」、縦軸が「役に立つ/立たない」という図です。山口周さんも仰られていましたが、僕自身も、日本の企業のほとんどは「役に立つけど、意味がない(薄い)」分野で戦ってきたように感じています。

例えば、トヨタさんの自動車はとても完成度が高くて、しかも100~300万円というリーズナブルな価格で買えるので移動手段として最高のように思います。ところが、買うことで「自慢をしたくなるような感情」になったり、乗っていることで「人生が変わるという体験」はほぼありません。

反対に、ブランドづくりがうまい欧州の自動車は「意味がある」自動車ばかり。ドイツメーカーのベンツやBMWは「購入する意味」「乗る意味」を持っています。

正直、日本の自動車に比べれば故障もしやすいですし、パーツを取り寄せるのにも時間が掛かります。更に、アフターサービスも日本のメーカーの方が充実しているでしょう。ところが、経営者や高所得者を中心に、ベンツやBMWは買われています。

その理由が、「自慢したくなるような感情」を満たしたり、「よく見られたいという欲求」を満たしてくれるからです。ここに「買う意味」や「乗る意味」があるのです。

これはコミュニティでも同じでして、「所属する意味があるコミュニティ」は参加者に感性価値を与えます。反対に「役に立つコミュニティ」は所属意識を満たすのが難しかったりします。

自動車の話に戻りますが、イタリアのフェラーリや、ランボルギーニなどの数百馬力のエンジンを搭載したスーパーカーは日本の法定速度からすれば完全にオーバースペックです。

ですが、日常使いの車とは言えないのに、1000万~数億円の「意味がある」わけです。コストパフォーマンスは最悪なのです。しかし、役に立つレベルが低い車(=意味がある車)の方が値段が高いという現象があります。

僕自身、メーカーの中では「〇○(商品名)とは何ぞや?」と自らに問いを出し、それをひたすら深掘りする作業をしました。その製品が生まれたきっかけ、存在する意味、他の商品にはない物語をよく考えたものです。

僕はこの作業に、ファンが生まれる余地、すなわち人をひきつける「共感」「愛着」「信頼」が眠っているのだと思っています。

  • ファンからの共感を強くするために、企業やブランド、商品が大切にしている価値を高めること。
  • ファンからの愛着を強くするために、他に代えがきかないものになること。
  • ファンからの信頼を強くするために、価値の提供元である企業の評価・評判を高めること。

が大切だと思っています。

そのために「〇○(商品名)とは、何ぞや?」という問いかけが大切です。この問いは、地域のファンづくりにも大切です。

ゆるキャラや、B級グルメで町おこしをするのも悪くはないと思いますが、そこにファンの「共感」「愛着」「信頼」が集まるかをよく考える必要があると思っています。

本来、地域は地球が誕生してからの長い歴史と、人々の生活が営まれてきた歴史や文化があるわけなので、僕はそちらを「再編集」するのが正しいと思っています。

僕自身が何度も商品企画に携わる中で、商品のスペックや性能にばかり目が奪われて反省を繰り返してきた結果、このように感じています。地域はもっと「意味をつける」努力が必要なのです。

恋愛をするときのように接点作りを心がける!初々しさが大事な理由とは

もう1つ強いて言えば大切なことがありまして、「恋愛をするときのような優しい接点作り」が大切です。学生時代の恋愛を思い出してください。

例えば、誰かを好きになったら、告白するまでに何度も相手のことを考え、あの手この手でコミュニケーションをとる作戦を練ったりするものです。親近感を醸成するために、毎日メッセージを送ったり、会話を試みたり、自分の存在に気づいてもらうために必死にアピールするわけです。

そして、運よく付き合えたら、その相手を喜んでもらうために、どこへ行こうか考える。頭の中で何度もシュミレーションをする。このプロセスがファンづくりでも大切だと思っています。

ところが世の中のPRは、相手が大切にしている時間に急にCMが流れてきたり(妨害型)、企業の都合で急にPRがはじまって、急に終わるわけです。

これをデートに例えると、デートに行って盛り上がってちょっといいなと思ったのに、そこから連絡が途切れてしまって、記憶から消えた頃に、再び、しれ~っと誘ってくる。こんな感じだと思います。

こういう妨害型で且つ自分都合の広告やキャンペーンを多く見かけます。

こういうアプローチだと恋愛には向かないわけで、企業やブランド、地域のファンづくりもこれと同じで一人ひとりのお客様に丁寧に心地よい接点づくりが大切だと思っています。

これから僕が仕掛けていくオンラインを使った地域との共同イベントでは、参加者がファンになって、関係人口が増えるように設計をしていこうと思っています。